第3章 変数と代入
3.1 変数とは
変数とは値(計算結果などを含みます)を保存し変数名というラベルで参照する機能です。
リテラルでは、プログラムに直接値が記述されているのに対して、変数は「変数名」で記述することになります。
3.2 代入
変数には具体的な値を格納して使います。変数に値を格納する処理を代入といい、ほぼ数学的な代入と同じ意味です。
代入には「=」記号*1を使います。
x = 100
3.2(1) 通常の代入
通常は左辺に変数名を、右辺に代入する値を記述します。それによって指定された変数に値が格納されます。値はリテラルの他、後述する演算子で処理されたものや、関数の結果、他の変数の場合があります。
x = 100
3.2(2) 複数の変数への一括代入
代入の「=」は複数続けて書くことができます。以下のコードは
x = y = z = 200
は、
x = 200 y = 200 z = 200
とほぼ等価です。
3.2(3) 変数リストへの代入
複数の値を複数の変数にそれぞれ代入するには以下のように記述します。
x, y, z = 100, 200, 300
この記述では右辺はタプル(tuple)になります。
詳しくはシーケンス型の章で解説します。
3.2(4) 累積代入
後述する二項演算子で変数の値を更新する短い記述があります。
変数 = 変数 ○ 値
#○は二項演算子
を
変数 ○= 値
と記述できます。
例えば、以下のコード
x += 1
は、
x = x + 1
とほぼ等価*2です。
3.3 変数の参照
変数の中身(値)を取り出すには、変数名を記述します。通常のコードでは変数名を記述すると、実行時に中の値として読み替えられます。
つまり、xに100が入っているとして、
print(x)
は、実行時に
print(100)
と同じものとして扱われます。
ただし、代入文の左辺にかかれた変数名は値に読み替えられません。x = 200
が、100 = 200と扱われてしまったら、代入できないですからね。